3月3日のひな祭りを前に、恵庭市郷土資料館(南島松157)では明治から平成までのひな人形の数々を展示する「ひな人形展」を開催しています。これまでに寄贈されたひな人形は、去年の夏に新たに1組増えて9組になりました。明治、大正、昭和初期のものが2組ずつ、昭和20年、30年、34年、昭和50年代、平成2年と年代もさまざま。昭和34年に作られたものは丸くふくよかな顔が特長的で、「子どもがひな人形の格好をしている」という珍しい童女人形。また、昭和50年代のひな人形は、木目人形の手作りキット一式だったひな人形です。ひな人形が描かれた掛け軸のほか、長寿と夫婦円満を願って贈られていたという能の「高砂」や、紅白の獅子の精が舞い踊る「石橋(しゃっきょう)」など、ひな人形とともに飾る風習があった人形も展示されています。説明パネルでは、ひな祭りの歴史や飾り方、時代や地方によってお内裏さまとお雛さまの左右が違うことなどを紹介。大正時代には「御殿飾り」という御殿の枠の中に内裏雛(お内裏さまとお雛さま)を飾り、御殿の枠に収めるため内裏雛が小型化していったことなど、時代とともに変わる配置と特徴、飾りなどを解説しています。来館した市内の女性は「年代など、いろいろなひな人形を実際に見比べたのは初めてです。ひな人形について深く知ることができました」と話していました。入場無料。期間中の休館日は2月26日(月)と3月4日(月)。開館時間は9時30分~17時。問い合わせは同資料館、電話37・1288まで。(2024.3.1)
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